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〜シモーヌ〜


彼の名は、ヴィクター・タランスキー。

彼の創る映画は物の見事にヒットせず、
彼は破産寸前の生活をしていました。

そして仕事上のパートナーでもあった
元妻からも関係を切られてしまいます。

「俺はいい作品を撮りたいだけだ!!」

「あなたの作品はどれも大コケ。

あなたの負け。
お金を取れる俳優はあなたと契約したがらない。

離婚後もあなたとの契約を切らないようにしてきたのよ?
娘の前であなたが恥をかかずに済むように。。。」

お金もなく独りぼっちになってしまったヴィクター。
そんな彼の前にハンクと言う1人の男が現れます。

”私に協力させて頂けませんか?”

「あなたと私とでやりましょう。

あなたには
私にないものがある。」

「なんだ?」

「目です。

役者を見る目です。
芸術を観る審美眼です。

あなたの映画を観ました。
どれも素晴らしい。

あなただけです。

私のイメージを映像化できる芸術豊かな監督は。。。」

「分かった。
 また電話するよ。」

「僕はもうすぐ腫瘍で死ぬんです。」

「お願いです。
 今週中に  電話して!!
 お願いです。。。(TーT)」

ヴィクターがハンクの事など忘れてしまっていた頃、
1つのディスクが彼の元へ届けられます。

「神よ
確かに私は罪を犯しました。

役者達にメッセージを送りたかったんです。」

彼はハンクから遺品として貰ったディスクで
シモーヌという完璧な女優を創りだす事に成功していました。

どうせまた不評だろう。。。

そう思う彼とは裏腹に、
彼の映画は大好評!!

父の作品を観て娘も大喜び♪

「彼女はこの世のものとは思えないわ♪(^-^*)」

「確かにこの世のものでは。。。(^_^;)
普通と違う点に気付かなかった?」

「全然♪(^-^*)
ママとも関係修復ね♪
仕事の関係よ。」

シモーヌの登場がきっかけで、
彼は名監督という名声を手にする事ができました。

「偽者を創りだす能力が
真贋を見破る能力を越えた。

これは先見の明のある者が行き着く結果だ。

役者達のあまりに理不尽な要求。

演技が純粋で人の心を打つのなら、
本物でなくてもいい。

そもそも本物とはなんだ?
作品だけが真実だ。」

そう考える彼でしたが、
もちろん ずっとこれを続ける気はありませんでした。

別れた妻も、
彼が仕事ではなくシモーヌに熱中し過ぎているのを
不安そうに見守っていました。

「元妻として言うわ。

前作は成功したけど
今度は慎重にならないと。」

「監督としてではなく
君の元夫として聞く。
何故 そんな事を言うんだ?」

「経験としてよ。

老年の監督が若い女優に破滅させられるのを見るのが怖いのよ。
彼女はあなたの運命を握ってる。」

シモーヌの事は公表する。
この作品の後に。。。

しかし、
彼の思惑以上にシモーヌは人気者になってしまっていました。

「シモーヌ。
 今はまだやめられない。
 君の影響を強く人々に与える為だ。
 人生さえ変える。」

媒体に出ないから
彼女は人気が出る。
作品が彼女の全てなんだよ。

相変わらずシモーヌは一躍人気者。
彼女の登場で
妻や娘の中にも心の変化が起き始めていました。

そして
ヴィクター自身にも。。。

「皆が誰かを欺いている。
俺はまだマシだ。

いや。。。

1番ズルいのは俺だ。

俺は作品の為に君を創り出したと言った。

もしそれが本当なら、
君と言う作品に注目が集まっても
平気だったはずだ。
だが辛い。
妬ましい。。。

俺は君の存在を世界に信じさせようとした。

だが、
本当に訴えたかったのは俺の存在だったんだ。
俺が君を破滅させたんだ。

弱い人間だから。。。

許してくれ
シモーヌ。(ノ_・、)」

そして
彼は彼女を殺してしまいます。

「真実を言えば楽になるぞ。」

「真実を言ってるが苦しい。。。(ノ_・、)」

殺す相手はいない。

世の中に訴えたかった。
認めてもらいたかった。
賞賛してもらいたかった。

だから彼女を創った。
殺す相手はいないんだ。

これ以上 バカげた話はうんざりだ。」

彼が殺人を認めた頃、
物語は意外な方向に進みます。

ヴィクターに強力な協力者が現れるのです。( ̄▽ ̄*)

あら
どうやらシモーヌも生きていたようですね。(^-^*)

そう
彼女は破壊不能だったのです。( ̄ー ̄)